乳児の食物アレルギー
こんにちは。
当院は皮膚科専門医が一般皮膚科から美容皮膚科まで診療しております。
このブログでは美容皮膚科に関する内容が多いですが、今回は、当院が得意とする、小児皮膚科に関する内容です。
赤ちゃん(乳児)の湿疹ができると、小児科を受診する方も多いですよね。
確かに、ただの乾燥肌なら小児科で保湿剤を処方してもらえばいいですが、なかなか治らない湿疹はアトピー性皮膚炎や食物アレルギーの可能性がありますので、早めに皮膚科専門医の診察をおすすめします。
この赤ちゃんは、小児科で保湿剤と弱いステロイド外用剤を処方されていましたが、なかなか治らないため当院を受診されました。
腹部、背部にかゆみを伴ういわゆる湿疹反応がありました。
帯状に湿疹が広がっているのと、母乳栄養だったので食物アレルギーを疑い、プリックテストしました。
卵白、卵黄とも強い反応が出ました。
母親に卵除去してもらい、経過を見ることになり、2週間程度で改善しました。
卵アレルギーは2歳くらいまでには治りますので、徐々に卵制限をなくしていけば心配いりません。
プリックテストは採血と違い、ほとんど痛みがなくて、早く結果が分かりますのでとても有用な検査です。
通常の小児科ではアレルギー検査は採血でしかやってくれません。
母乳栄養の乳児の場合、母親の食事からのアレルゲンによって食物アレルギーをおこしている可能性があります。
最近の研究によると、湿疹がおきていると皮膚のバリアが弱まっているため、そこからダニやハウスダストが侵入して新たに喘息やアトピー性皮膚炎になりやすいと考えられています。
乳児の湿疹を早めに治してスキンケアすることで、アレルギーを予防できるのです。
乳児の湿疹以外でも赤ちゃんの皮膚のトラブル(水いぼ、おむつかぶれ、水ぼうそう、とびひなど)に対応できますので、気軽に相談にいらしてください。